泥酔庵庶事覚書

日々のよしなしごと

ユルセルーム考

ラムザス馬の言語能力について
少なくとも一部のラムザス人とほかならぬラムザス馬達自身は、いずれ自分達が言葉を失うことを知っていたのではないか?
 
すべてのラムザス馬から言葉が失われたのは四王国期以後であるが一部の血筋のラムザス馬達はそれ以前に言葉を失うものが現れていたかもしれない
 
可能性で考えるならば最初にそれに気が付いたのはラムザス人ではなくストラディウム人かもしれない
第9軍団の軍馬たちが言葉を失っていく様はまさしくラムザス馬の将来を予見するものだったろう
 
 
自ら属する種族がいずれ言葉を失うということがわかっているラムザス馬達は何かを残そうとしたのか?
あるいはその言語能力を守るために何か行動を行ったのであろうか?
 
・言語能力保全の努力について
以下はすべて推測であり、ユルセルームにおいてそれが行われたという確証は一切ない
 
最も簡単なのは通常の馬との交配を行わないことである
これには言語能力の低下している血筋のラムザス馬も含まれる
 
もっとも堅実な方法ではあるが結果的には種族全体の活力を低下させることになる
確実な根拠は何もないが妖精馬と馬に妖精と人間の種族的特性が当てはまるならば
妖精馬の特質を強く持つ血筋同士の交配ではずば抜けた能力を持つ新たな血統の起源となりうる個体は発生しないはずである
ラムザスの歴史と文化背景を考えるならば言葉を守るよりもむしろ優秀な個体を生み出す法を選ぶだろう
 
ラムザス人とラムザス馬のあいだに限ってであれば言葉によるコミニュケーションにこだわっていなかったのかもしれない
ラムザス馬とその乗り手は魂の一部を共有するというという話もある
 
外部の血を入れるというのであればむしろ妖精馬をもう一度その血筋に入れようという試みがあったのではないか?